心理学基礎用語ナビ

転移/transference

クライアントのカウンセリングを行っている最中や心理療法を実施している間に、カウンセラーに対してクライアントが無意識の内に自分の親や過去に会ったことのある人物について感じた気持ちや態度を表すことがあります。
この状態のことを転移と呼び、これらは陽性と陰性の2面に分けられます。
陽性の転移については感謝や信頼、情愛や尊敬という感情を表し、陰性の転移については不信や敵意、攻撃性や恨みという感情を表します。

 

カウンセラーや精神科医といった治療者は、このような陽性と陰性の感情を分析し、クライアントの心の奥を探ります。
こうすることでクライアントが自分で自分の抱えている不安や依存に気付いて、転移を乗り越える事ができると、カウンセラーとの間の信頼関係が段々と深まって行き、スムーズなカウンセリングを行うことができるようになります。

 

クライアントの抱える転移感情は非常に複雑であることがほとんどです。
恨みがある一方で甘えがあるなど、表裏一体となっていることもありますし、恋愛感情を抱えていながらも、その後に攻撃性を表したりなど、陽性と陰性の感情が渦巻いていることが多いようです。
あまりにも強烈な感情が現れると、カウンセラーの方がその流れに巻き込まれてしまうこともあります。

 

また、治療をしている内に、カウンセラー側がクライアントに対して恋愛感情などを抱くことを逆転移と言います。